エイサーとは、古くから行われてきた沖縄伝統芸能の一つです。お盆の時期にあの世から迎え入れた先祖の霊を再びあの世へ送り返すために踊られたのが始まりとされています。
歴史的な起源は明確には解明されておらず、いくつかの説に分かれているためここでの断定は遠慮しておきます。
統一された型があるわけではなく、各地域の青年会や伝統に赴いたかたちがとられています。
大人数で隊列を組みながら、三線・歌・太鼓・踊りなど大迫力が見たものを魅了します。
西表島では特に、上原地区に当たる地域が盛んに行っており、島の各所で行われる行事ごとやイベントでは、日頃の訓練成果を発揮している。
また、沖縄だけにとどまらず、日本全国にいる郷友会のメンバーを中心に広がりを見せています。
基本的な戦列の役割を見ておきましょう。
地方…三線を弾きながら、全体のテンポをリード。
大太鼓…三線の音を頼りに音頭をとる重要な役割。
男手踊り(イキガモーイ)…エイサー踊りの基本。空手の型が慣わしといわれる。
女手踊り(イナグモーイ)…力強い男手踊りに対し、緩やかな手さばきで戦列に華をそえる。
旗頭…戦列の顔とも言えるかなり重さのある旗をテンポ良くリズムに合わせて上下に動かし、全体に迫力を増す。
一般的には上記のような戦列が組まれています。踊りの内容や形はオリジナルのものも多く、各チームで盛り上げ方もそれぞれである。
使用される楽曲も伝統的なものに限らず、踊りやすいテンポの良い曲や直近のヒットチャートから使用される機会もおくなって来ています。
また、このような歴史ある伝統芸能を先輩たちから学び、仲間同士で行うことで地域の強い結びつきも作られています。
年に一度沖縄本島のコザで(沖縄市)、全島エイサー大会が行われ日頃の成果を披露する場もあり、全国から来る観光客を喜ばせています。
西表の現状としては、島に住む県内外出身の若者たちが結成する青年会が、それなりの経験と技術のある人間からエイサーを学び、各所で披露している。
その際、頂くお礼の品々(お金やお酒)を日頃の青年会活動の資金源にし、組織を運営しているのです。
やはり観光にこられた方々や沖縄好きの方からは特に人気もあり、「やっぱり、沖縄はエイサーでしょ!」というぐらい全国、または全世界に認知されつつあります。
これも近年急速に認知されるようになってきているのが現状です。
西表で生まれ育った子供たちは、小学校の授業で習い始め、運動会などで披露している。
島に住む人々、老若男女問わず楽しみにしている演目であり、青年たちによる大迫力のエイサーとは違い、可愛らしく見ているものの心を癒してくれる出来上がりになっています。
民謡的な踊りと違い、手拍子をしたり大きな声で応援したりと畏まらずに見ている側も楽しみながら、参加しているような気分にもなれます。
現在では、TVやyoutubeなどで閲覧可能ですが、一度西表に足を運んでいただき生で体験していただくことをオススメします。